ゴミ屋敷の遺品整について

【実例付き】ゴミ屋敷の遺品整理はどうする?自分でできる限界と業者に頼むべき理由

ゴミ屋敷の遺品整について

「亡くなった家族の部屋を開けたら、ゴミ屋敷のような状態だった…」「大量のゴミと遺品が混在していて、どこから手をつけていいかわからない」遺品整理のなかでも、特に大きな負担になるのがゴミ屋敷状態の部屋の整理です。悪臭・虫の発生・汚れ・精神的ショックなど、通常の片づけとはレベルが違う現場になることも珍しくありません。
本記事では、ゴミ屋敷の遺品整理にまつわる現実、自力で片づけできる限界と注意をわかりやすく解説します。

目次

ゴミ屋敷の遺品整理がなぜ難しいのか?

ゴミ屋敷の遺品整理の難しさ

故人の家が「ゴミ屋敷」と呼ばれる状態になっていた場合、その遺品整理は一般的な片付けとは比較にならないほどの困難を伴います。単に物が多いというだけでなく、衛生面、安全面、精神面、そして法律面など、様々な問題が複雑に絡み合っているからです。ご自身で対応しようとしても、何から手をつければ良いのか分からず途方に暮れてしまうケースが少なくありません。ここでは、ゴミ屋敷の遺品整理がなぜこれほどまでに難しいのか、その具体的な理由を5つの側面から解説します。

遺品とゴミの区別がつかない

ゴミ屋敷の最大の問題点は、生活ゴミと故人の大切な遺品が混在し、その判別が極めて困難であることです。一見するとすべてが不要なゴミに見える山の中から、現金や預金通帳、不動産の権利書といった重要書類、さらには写真や手紙、趣味の品々など、相続や思い出に関わる貴重な品を探し出さなければなりません。

食品の包装紙や汚れた衣類の中に、へそくりや貴金属が隠されていることも珍しくありません。これらを一つひとつ手作業で確認していく作業は、膨大な時間と労力、そして高い集中力を要します。万が一、重要な遺品を誤ってゴミとして処分してしまえば、後々親族間でのトラブルに発展するリスクも考えられます。

害虫・悪臭など衛生環境が悪い

長年放置された生ゴミや食品の容器は、害虫の温床となります。室内にはゴキブリやハエ、ウジ、ダニなどが大量に発生していることが多く、中にはネズミなどの害獣が住み着いているケースもあります。これらの害虫・害獣のフンや死骸が至る所に散乱し、極めて不衛生な状態です。

また、腐敗した食品やカビ、ホコリ、動物の排泄物などが混じり合った強烈な悪臭は、精神的な苦痛を与えるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼしかねません。市販の殺虫剤や消臭スプレーでは全く太刀打ちできないレベルの汚染であり、安全に作業を進めるためには専門的な知識と装備が不可欠となります。

床や壁の腐食、カビ、汚染などによる健康リスク

ゴミの山から染み出た水分や腐敗物は、床や壁、畳といった建材を深刻に傷めます。湿気によって床が腐食し、作業中に踏み抜いて転倒し、大怪我につながる危険性も潜んでいます。見た目では分からなくても、床下がゴミの重みや湿気で脆くなっている可能性があるのです。

さらに、室内に蔓延したカビやハウスダストは、アレルギーや喘息、肺炎といった呼吸器系疾患を引き起こす原因となります。適切な防護服や防じんマスクを着用せずに作業することは、深刻な健康被害に直結するため、絶対におやめください。特に注意すべき健康リスクは以下の通りです。

リスクの種類 原因となるもの 引き起こされる可能性のある健康被害
感染症 汚物、動物の死骸やフン尿、錆びた金属など 破傷風、食中毒、皮膚炎など
アレルギー・呼吸器疾患 カビの胞子、ハウスダスト、ダニの死骸やフン 喘息、アレルギー性鼻炎、肺炎、気管支炎など
害虫による被害 ハチ、ムカデ、ダニ、ノミなど 刺傷、咬傷、アレルギー反応、感染症の媒介
転倒・怪我 腐食した床、積み上げられたゴミの崩落、ガラス片など 骨折、打撲、切り傷

近隣トラブル(臭いや虫の被害)

ゴミ屋敷の問題は、その家の中だけで完結しません。窓や換気扇から漏れ出す悪臭や、家から発生した害虫が隣近所の敷地へ侵入するなど、周辺住民の生活環境を脅かしているケースがほとんどです。すでに近隣から行政へ苦情が寄せられていることも少なくありません。

このような状況で遺品整理の作業を始めると、ドアや窓を開放することでさらに強い臭いや大量のホコリが拡散し、新たな近隣トラブルを招いてしまう恐れがあります。作業前には近隣への挨拶回りを行い、作業中も養生や騒音対策など、細心の注意を払う必要があります。

感情的なショックによる手のつけられなさ

故人がなぜこのような環境で暮らしていたのか、その理由を考えてしまい、悲しみや自責の念、無力感に苛まれるご遺族は少なくありません。凄惨な室内を目の当たりにした精神的なショックから、何から手をつけて良いのか分からず、ただ立ち尽くしてしまうこともあります。

遺品整理は、本来であれば故人を偲び、思い出を整理するための大切な時間です。しかし、ゴミ屋敷となってしまった現場では、物理的な負担以上に、この精神的な苦痛が作業の進行を妨げる大きな壁となります。ご遺族だけで抱え込まず、第三者である専門家の力を借りることも、故人のための選択肢の一つと言えるでしょう。

【実例】ゴミ屋敷の遺品整理で起きたトラブル

ゴミ屋敷の遺品整理トラブル

故人の家がゴミ屋敷だった場合、遺品整理は想像を絶する困難を伴います。精神的なショックに加え、物理的な問題が次々と発生し、ご遺族だけで対応しようとすると深刻なトラブルに発展するケースが少なくありません。ここでは、実際に起きた2つのトラブル事例をご紹介します。同じ失敗を繰り返さないための教訓としてください。

実例①:異臭と虫で近隣から苦情 → 緊急対応

都内のアパートで一人暮らしをされていたAさん(70代男性)が、孤独死されたケースです。発見が数週間遅れたため、夏場の室内は腐敗が進行し、ゴミ屋敷化していました。ご遺族が片付けのために部屋に入りましたが、その過酷な状況に言葉を失ったといいます。

まず問題となったのが、強烈な腐敗臭と大量発生したハエやゴキブリなどの害虫です。ご遺族は換気のために窓を開けましたが、これが裏目に出ました。窓を開けた途端、悪臭がアパートの廊下や階段に充満し、害虫が外に飛び出してしまったのです。

すぐに他の部屋の住人から「異様な臭いがする」「虫がベランダに飛んでくる」といった苦情が管理会社に殺到しました。管理会社からは厳しい口調で即時対応を求められ、ご遺族は精神的に追い詰められてしまいました。自力での片付けは不可能と判断し、急遽、特殊清掃も請け負う遺品整理業者に緊急対応を依頼。専門業者による迅速な消臭・消毒、害虫駆除、そしてゴミの撤去作業によって、なんとか事態は収束しました。

この事例の教訓は、発見が遅れたゴミ屋敷の現場では、安易な行動が近隣トラブルを拡大させる危険があるということです。特に異臭や害虫がひどい場合は、ご自身で対処しようとせず、速やかに特殊清掃の知識を持つプロに相談することが最善の策となります。

実例②:重要書類や貴重品をゴミと一緒に廃棄

地方の一軒家で長年暮らしていたBさん(80代女性)が亡くなられた後の遺品整理での出来事です。Bさんは物を溜め込む性格で、家の中は足の踏み場もないほどのゴミ屋敷状態でした。遠方に住むご遺族は、家の売却を急いでおり、とにかく早く片付けたい一心で作業を始めました。

しかし、ゴミの山の中から一つひとつ遺品を探し出す作業は困難を極めます。「どうせ全部ゴミだろう」という先入観もあり、書類が挟まった雑誌の束や、古い衣類のポケット、お菓子の缶などを確認しないまま、次々とゴミ袋に詰めて処分してしまったのです。

数か月後、相続手続きを進める中で、不動産の権利証や故人名義の預金通帳、株券など、重要な書類が一切見つからないことが判明しました。家中を探しても見つからず、おそらく片付けの際に他のゴミと一緒に捨ててしまった可能性が高いという結論に至りました。結果、権利証の再発行や銀行での手続きが非常に煩雑になり、相続が大幅に遅れるという大きな損失に繋がってしまいました。

ゴミ屋敷の遺品整理では、価値のあるものが思わぬ場所に紛れていることがよくあります。焦りや疲労からくる判断ミスが、取り返しのつかない事態を招くのです。

誤って廃棄されがちな貴重品と紛れ込みやすい場所

貴重品の種類 紛れ込みやすい場所の例
現金・へそくり 本や雑誌の間、タンスの引き出しの奥、布団やマットレスの下、衣類のポケット、食品の空き箱の中
通帳・印鑑・有価証券 仏壇や神棚の引き出し、古い封筒やファイルの中、机の引き出しの奥、カバンの中
不動産の権利証・契約書類 他の書類の山の中、金庫や鍵付きの引き出し、普段使わない棚の上
貴金属・アクセサリー 小さな小物入れ、お菓子の缶、化粧ポーチ、衣類のポケット、引き出しの隅
写真・手紙・思い出の品 アルバム以外の段ボール箱の底、本や雑誌の間、クローゼットの奥

これらの事例から分かるように、ゴミ屋敷の遺品整理は単なる片付け作業ではありません。法的な手続きや近隣関係、そしてご遺族の心身の健康にも関わる、非常にデリケートで専門性の高い作業なのです。

自分で整理する場合の注意点と限界

自分でゴミ屋敷整理を行う限界点

故人を偲びながら、ご自身のペースで整理を進められるという点から、自力での遺品整理を検討される方もいらっしゃるでしょう。しかし、ゴミ屋敷と化したお部屋の片付けは、通常の遺品整理とは全く異なり、専門的な知識と相当な覚悟が求められます。費用を抑えるつもりが、かえって時間や労力、さらには健康を損なう結果になりかねません。ここでは、もしご自身で作業に挑む場合の最低限の注意点と、安全のために知っておくべき「限界のライン」を具体的にお伝えします。

自力で対応する場合の注意点

ゴミ屋敷の内部は、ホコリやカビ、害虫の死骸、腐敗した食品など、健康に害を及ぼす危険な物質に満ちています。ご自身の身を守るため、以下の準備と対策は必ず行ってください。

必ずマスク・手袋・長袖長ズボン・長靴を装着

肌の露出を極力なくし、汚染物質から身体を保護することが鉄則です。安全対策を怠ると、感染症やアレルギー、ケガなど深刻な健康被害につながる危険性があります。

装備 目的と選び方のポイント
マスク カビの胞子やハウスダスト、ウイルスなどを吸い込むのを防ぎます。一般的な不織布マスクではなく、粉塵をしっかり防げる「防塵マスク(DS2規格など)」の着用が望ましいです。
手袋 割れたガラスや金属片でのケガ、汚物との直接の接触を防ぎます。軍手だけでは液体が染み込むため、下にゴム手袋を重ねるか、厚手の作業用ゴム手袋を使用しましょう。
服装 汚れても良い長袖・長ズボンを着用し、害虫に刺されたり、ゴミで肌を傷つけたりするのを防ぎます。
長靴 床が腐敗物や汚水で濡れている場合に足元を守ります。釘などを踏み抜く危険性も考慮し、靴底が厚く丈夫なものを選びましょう。

虫よけ・消臭スプレーを用意

ゴミ屋敷では、ゴキブリやハエ、ウジ虫などの害虫が大量に発生していることが少なくありません。作業を始める前に、部屋全体に行き渡る燻煙・燻蒸タイプの殺虫剤を使用し、ある程度駆除しておくことをお勧めします。また、作業中に発生する悪臭は精神的な苦痛を伴います。作業環境を少しでも改善し、心身の負担を軽減するためにも、業務用の強力な消臭スプレーや殺虫スプレーは不可欠です。

段ボールやゴミ袋は大量に必要

「遺品として残すもの」「貴重品」「捨てるもの」を分けるための段ボールや収納ボックス、そして大量のゴミを処分するためのゴミ袋が必要です。ゴミ袋は、お住まいの自治体が指定するものを、可燃・不燃・資源ごみなど種類ごとに用意します。作業が途中で止まってしまわないよう、ご自身が想定している量の1.5倍から2倍は用意しておくと安心です。ホームセンターなどでまとめ買いしておきましょう。

可燃・不燃・リサイクルの分別ルールを確認

ゴミの分別ルールは自治体によって大きく異なります。必ず事前に自治体のホームページやパンフレットで、分別方法、収集日、一度に出せるゴミの量などを確認してください。特に、粗大ゴミの処分は申し込みが必要で、手数料がかかる場合がほとんどです。また、テレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった家電リサイクル法対象品目は、通常の粗大ゴミとは処分方法が異なるため注意が必要です。ルールを無視してゴミを出すと回収されず、近隣トラブルの新たな火種となる可能性があります。

限界のライン

たとえ万全の準備をしても、個人での対応には限界があります。以下の状況に一つでも当てはまる場合は、ご自身やご家族の安全と健康を最優先し、専門業者への依頼を強く推奨します。

異臭・汚染が酷い場合(専門の消毒が必要)

長年放置された生ゴミや排泄物などによる腐敗臭が室内に充満し、鼻を刺すような強烈な悪臭がする場合は非常に危険なサインです。床や壁に体液や汚物が染みついているケースでは、市販の消臭剤や清掃用品では全く歯が立ちません。これらの現場は感染症のリスクが極めて高く、専門的な薬剤やオゾン脱臭機などを用いた特殊清掃が必要となるため、ご自身での作業は絶対におやめください。

2LDK以上で物量が多い場合

部屋が広くなればなるほど、ゴミの量は加速度的に増えていきます。2LDK以上の間取りで、かつ床一面がゴミで埋まっているような状況では、個人の手で片付けるのは物理的に困難です。たとえワンルームであっても、天井近くまで物が積み上がっている場合は同様です。週末だけの作業では何ヶ月、下手をすれば年単位の時間がかかり、途中で挫折してしまうケースが後を絶ちません。

体力的・精神的に負担が重すぎる場合

遺品整理は、ただのゴミの片付けではありません。故人との思い出の品々を一つひとつ確認しながら、要・不要の判断を下していく作業は、想像以上に精神力を消耗します。それに加え、ゴミ屋敷の片付けは、重量物の搬出や悪臭との戦いなど、過酷な肉体労働でもあります。無理を続けると心身の健康を損なう恐れがあります。悲しみや辛さを抱えている時に、一人で全てを背負う必要はありません。

処分するゴミの回収方法やルールが不明な場合

前述の通り、ゴミの処分ルールは複雑です。自治体によっては一度に大量のゴミを出すことを制限している場合もあります。分別方法がわからない、家電リサイクル品やパソコン、消火器といった処分困難物の処理に困る、といった状況で無理に作業を進めると、不法投棄につながりかねません。専門業者は各種法令を遵守した適切な処分ルートを熟知しており、コンプライアンスの面でも安心して任せることができます。

プロの遺品整理業者に依頼するメリット

プロにゴミ屋敷の遺品整理を依頼するメリット

ご自身でゴミ屋敷の遺品整理を行うことには、多くの困難が伴います。時間的、肉体的、そして精神的な負担は計り知れません。ここでは、専門の遺品整理業者に依頼することで得られる5つの大きなメリットについて、具体的に解説します。

大量のゴミも短時間で効率的に片づけられる

ゴミ屋敷と化した部屋の片付けは、どこから手をつけてよいか分からず、途方に暮れてしまうことがほとんどです。プロの業者は、これまでに数多くの現場を経験しており、効率的な作業手順を熟知しています。

まず、経験豊富なスタッフが複数名でチームを組み、役割分担をしながら作業を進めます。ゴミの分別、袋詰め、搬出といった一連の流れが非常にスムーズなため、ご自身で何週間、何か月とかかるような物量でも、多くの場合1日~数日で作業を完了させることが可能です。大型の家具や家電の搬出も、専用の機材と技術で安全かつ迅速に行います。貴重な時間を無駄にせず、心身の負担を最小限に抑えながら、問題をスピーディーに解決できる点が最大のメリットになります。

専用の清掃・消臭・殺菌サービスに対応

長年放置されたゴミ屋敷では、単にゴミを片付けるだけでは解決しない衛生問題が発生しています。腐敗した食品による悪臭、体液や汚物による床の汚染、大量発生した害虫など、これらは専門的な技術がなければ完全な除去は困難です。

プロの業者は、「特殊清掃」と呼ばれる専門的なクリーニング技術を持っています。市販の消臭剤では歯が立たない強烈な臭いも、オゾン脱臭機などの専用機材を用いて根源から分解・除去します。また、ノロウイルスやカビ菌など、健康に害を及ぼす可能性のある細菌類も、専用の薬剤で徹底的に殺菌・消毒します。これにより、故人が残した家を安全で衛生的な状態に戻し、安心して次のステップ(売却や賃貸など)に進むことができるようになります。

貴重品・書類などの選別精度が高い

ゴミ屋敷の遺品整理で最も懸念されるのが、ゴミの中に埋もれた貴重品や重要書類を誤って処分してしまうことです。ご自身で作業を行うと、疲労や精神的な焦りから、一つひとつを丁寧に見分けることが難しくなります。

遺品整理業者は、ゴミと遺品を見極めるプロフェッショナルです。現金や貴金属、通帳、印鑑、不動産の権利書といった貴重品がどのような場所に保管されていることが多いか、経験則から把握しています。そのため、ゴミをただ捨てるのではなく、中身を一点一点確認しながら丁寧に仕分け作業を進めます。これにより、相続手続きに必要な書類や、故人様との思い出の品が失われるリスクを大幅に減らすことができます。

貴重品捜索における比較
項目 ご自身で整理する場合 プロの業者に依頼する場合
作業精度 疲労や知識不足により、見落としや誤廃棄のリスクが高い。 経験豊富なスタッフが丁寧に確認するため、発見率が格段に高い。
精神的負担 「捨ててはいけないものを捨てたかも」という不安が常に付きまとう。 プロに任せる安心感があり、精神的な負担が大幅に軽減される。
捜索の知識 どこに何があるか見当がつかず、手当たり次第に探すしかない。 貴重品が隠されやすい場所の傾向を熟知しており、効率的に捜索できる。

不用品回収・リサイクル・供養なども一括対応

遺品整理には、ゴミの処分以外にも様々な作業が付随します。不用品の回収、まだ使える家電のリサイクル、故人の愛用品の供養など、これらを別々の業者に依頼するのは大変な手間がかかります。

多くの遺品整理業者は、これらのサービスをワンストップで提供しています。遺品の仕分けから不用品の回収、買取、リサイクル、そして合同供養やお焚き上げまで一括で任せることが可能です。価値のある品は買い取ってもらうことで、整理費用を相殺することもできます。故人が大切にしていた人形や写真など、そのまま捨てることに抵抗がある品々も、提携する寺院などで丁寧に供養してもらえます。複数の窓口とやり取りする煩わしさがなく、すべてを一貫して任せられるのは大きな利点です。

近隣への配慮・養生も万全

ゴミ屋敷は、悪臭や害虫の発生源として、すでにご近所との関係が悪化しているケースも少なくありません。作業中の騒音や人の出入り、ゴミの搬出は、さらなるトラブルを招く可能性があります。

プロの業者は、近隣への配慮も徹底しています。作業開始前には、近隣住民の方々へ挨拶回りを行い、作業内容や期間について丁寧に説明することで理解を求めます。また、マンションの廊下やエレベーターといった共用部分を傷つけないよう、専用のシートで壁や床を保護する「養生」を必ず行います。プライバシーに配慮し、社名ロゴのないトラックで作業にあたる業者も多く、最後まで周囲に気を配りながら作業を進めてくれます。これにより、無用な近隣トラブルを避け、円満に遺品整理を終えることができます。

よくある質問とその回答

故人の家がゴミ屋敷と化してしまった場合、遺品整理を進めるにあたって多くの疑問や不安が浮かぶことでしょう。ここでは、実際にご遺族から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。業者への依頼を検討する際の参考にしてください。

Q:ゴミ屋敷でも遺品整理業者に頼めますか?

はい、もちろんです。ゴミ屋敷の状態であっても、ほとんどの遺品整理業者は対応可能です。むしろ、衛生環境の悪化や物量の多さから、ご自身で対応するのが困難なゴミ屋敷こそ、プロの専門業者に依頼すべき状況といえます。

多くの遺品整理業者は、ゴミ屋敷の片付けや特殊清掃の経験も豊富です。専門的な知識と技術を持ったスタッフが、ゴミの撤去から遺品の捜索、清掃、消臭・消毒まで一貫して行います。業者側はそういった現場に慣れていますので、家の状態を気にして依頼をためらう必要は一切ありません。まずは正直に状況を伝え、相談することから始めてください。

Q:ゴミと遺品の区別ができないのですが?

ご安心ください。プロの遺品整理業者は、ゴミと遺品を丁寧に仕分けることを最も重要な作業の一つと考えています。ご依頼者様と密にコミュニケーションを取りながら、大切な思い出の品や貴重品を誤って処分することがないよう、細心の注意を払って作業を進めます。

一般的な作業の流れは次の通りです。

  1. ヒアリング:作業開始前に、探してほしい貴重品(現金、預金通帳、権利書、貴金属など)や、残しておきたい思い出の品(写真、手紙、趣味の道具など)を詳しくお伺いします。
  2. 仕分け作業:スタッフが一つひとつの物を手作業で確認し、「遺品」「不用品」「リサイクル品」などに分別します。
  3. 確認・報告:作業中に判断に迷うものが見つかった場合は、その都度ご依頼者様に写真などで確認を取ります。遠方にお住まいの場合でも、オンラインでの確認に対応してくれる業者がほとんどです。

ご自身で判断がつかない状態でも、経験豊富なスタッフが的確にサポートしますので、すべてお任せいただいて問題ありません。

Q:費用が高くなるのが不安です…

ゴミ屋敷の遺品整理は、通常の遺品整理に比べてゴミの処分量や作業時間が増えるため、費用が高くなる傾向にあるのは事実です。しかし、費用の内訳を理解し、適切な業者を選ぶことで、納得感のある価格で依頼することは十分に可能です。

まず、費用が高くなる主な要因は以下の通りです。

  • 物量(ゴミの量):処分するゴミの量が多いほど、トラックの台数や処分費用が増加します。
  • 作業時間と人員:部屋が広く、物量が多いほど、必要な作業員の人数と時間が増え、人件費が上がります。
  • 特殊清掃の有無:害虫の駆除、汚物の除去、消臭・消毒作業などが必要な場合、専門的な薬剤や機材を使用するため追加費用が発生します。

費用の目安となる内訳は、一般的に以下のようになっています。

ゴミ屋敷の遺品整理 費用内訳の例
項目 内容
基本料金 人件費、車両費、養生費、遺品の仕分け・梱包作業費など
ゴミ処分費 一般廃棄物、産業廃棄物、リサイクル家電などの処分にかかる費用
特殊清掃費 害虫駆除、汚物除去、消臭・消毒、除菌作業などにかかる費用
オプション料金 不用品の買取、遺品の合同供養、ハウスクリーニング、リフォームなど

費用への不安を解消するためには、必ず複数の業者から相見積もりを取ることが最も重要です。1社だけの見積もりでは、その金額が適正かどうか判断できません。3社程度から見積もりを取り、料金だけでなく、作業内容やスタッフの対応を比較検討しましょう。その際、見積書に「追加料金は一切発生しない」という旨が明記されているかを確認することも忘れないでください。

まとめ

ゴミ屋敷の遺品整理は、自力での対応には明確な限界があります。その理由は、大量のゴミの中から貴重品を探し出す困難さに加え、害虫や悪臭といった衛生問題が心身に大きな負担をかけるからです。実際に、ご自身で作業を進めた結果、重要な書類を捨ててしまったり、近隣からの苦情に発展したりする事例は少なくありません。床が見えないほどの物量や、専門的な消臭・消毒が必要な状況は、ご自身で対応できる限界を超えていると判断すべきです。結論として、安全かつ確実、そして精神的な負担を軽減するためには、プロの遺品整理業者に依頼することが最善の選択肢になります。専門家であれば、迅速な作業はもちろん、故人の大切な思い出の品を丁寧に見つけ出してくれます。

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