「遺品整理って何をすればいいの?」「費用はどれくらいかかるの?」「信頼できる業者ってどうやって選べばいいの?」
遺品整理は人生の中で多くて1度や2度あるかないか、そんな非常にまれな経験です。それゆえに精神的にも肉体的にも負担が大きなものになります。
大切な身内を亡くした後、気持ちの整理もついていない場合もあり、ましてや初めての経験という方も多く、様々な疑問や不安が生じるのも当然です。
この記事では、遺品整理の費用相場、具体的な手順、業者選びのポイントまで、遺品整理に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。不用品の買取やリサイクルといった費用を抑えるコツも紹介しています。さらに、悪質業者に騙されないための注意点や、複数の業者から見積もりを取る重要性についても詳しく説明します。
この記事が安心して遺品整理を進める一助になれば幸いです。
遺品整理とは
故人が残した家財道具や貴重品、書類などを整理することを遺品整理といいます。単に物を片付けるだけでなく、重要書類や貴重品を確認し、適宜保管や処分を行い、場合によっては相続手続きや家財及び家屋の処分まで、法令を遵守しながら行うことです。
単なる片付けではなく、故人の人生の最終章を締めくくる大切な作業と言えるでしょう。
遺品整理が必要なケース
遺品整理が必要となるケースは様々です。主なケースは以下の通りです。
ケース | 説明 |
---|---|
故人の死後 | 最も一般的なケースで、相続手続きや家の売却、賃貸契約の解約などに伴い必要となります。 |
施設への入居 | 老人ホームや介護施設などに入居する際に、自宅の荷物を整理する必要が生じます。 |
生前整理 | 近年増加しているケースで、元気なうちに自身で遺品整理を行うことで、家族の負担を軽減することができます。 |
孤独死 | 特殊清掃が必要となる場合もあり、遺品整理の難易度が高くなるケースです。 |
災害による被害 | 火災や地震などで家財道具が損壊した場合、遺品整理が必要となります。 |
これらのケース以外にも、遠方に住んでいるため遺族が自身で整理できない場合や、遺品の量が多くて手に負えない場合なども、遺品整理業者に依頼することが一般的です。近年では、遺品整理に加えて、特殊清掃やデジタル遺品整理といったサービスを提供する業者も増えています。
遺品整理にかかる費用相場

遺品整理の費用は、部屋の間取りや遺品の量、作業内容、作業人数、作業時間によって変動します。一般的な相場感としては、以下の通りです。ただし、これはあくまで目安であり、最終的な費用は業者に見積もりを取って確認する必要があります。
間取り | 料金相場 | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|---|
1R・1K | 30,000円~80,000円 | 1~2名 | 1~2時間 |
1DK~1LDK | 50,000円~200,000円 | 2~4名 | 2~6時間 |
2DK~2LDK | 90,000円~300,000円 | 2~6名 | 2~8時間 |
3DK~3LDK | 150,000円~500,000円 | 3~8名 | 4~12時間 |
4LDK以上 | 220,000円~600,000円 | 4~10名 | 6~15時間 |
遺品整理の費用の内訳
遺品整理の費用はどのような内訳から成り立っているでしょうか。こちらを知ることで業者の提出してくる見積りが適正価格であるかを見極める1つの指標になります。
①片付け梱包及び撤去費用
遺品整理において最も重要なポイントは片づける物の量です。当然ですが現場にある荷物が多ければ多いほど、片付けや梱包作業にかかる費用や運搬にかかるコストが上がります。間取りが広く物量も多ければ、必要な人数も増えるので人件費にも現れます。一方で、処分する物の量が少なければ作業時間も短縮され、廃棄物処理にかかる費用も抑えられるため、全体の料金は低く済みます。
②運搬(車両)費用
遺品のうち、現地に残すものや遺族が持ち帰るものを除いた分は運び出して車両に積み込みます。その搬出から一時保管場所や最終的な処分場まで運ぶための運搬費用が発生します。車両費はトラックの大きさや台数によって変動し、運搬費用は物量によって変動します。このとき見積もりの形式によっては、運搬費と車両費が別々に記載されるケースもあります。
③人件費
人件費は
作業員の人数 × 作業時間
で決まります。
通常、作業員は1部屋につき1人が担当し、さらに荷物の搬出を担うスタッフ1人と、トラックの積み込みや車両管理を行うスタッフ1人が加わります。例えば、3部屋(2DK等)の整理であれば、合計5人での対応が一般的です。ただし、荷物の量が多い場合や少ない場合には、その状況に応じて人数を調整し、適切な人件費を見積もります。
このほか、エアコンの撤去費用などが別途着く場合もあります。業者によってはお焚き上げや供養などの費用をオプションとして準備しているところもあります。
確認するべきポイント
先程は基本的な料金の内訳をご説明しましたが、その中に含まれているものを確認することが重要です。作業当日に追加費用などを請求されないか、念のため確認をしましょう。ここでは作業内容や運搬した家財の処分まで追加費用なく行われるべき項目の一例を掲載します。
・現地での無料お見積り
・養生・梱包作業養生・梱包作業
・遺品の仕分け遺品の仕分け
・廃棄物処理廃棄物処理
・各部屋の簡単な清掃
・水回り・トイレの清掃水回り・トイレの簡単な清掃
・合同供養合同供養
費用を抑えるコツ
遺品整理の費用を抑えるためには、いくつかのコツがあります。
不用品の買取・リサイクル
まだ使える家具や家電などは、買取業者やリサイクルショップに買い取ってもらうことで、処分費用を削減できます。不用品回収業者の中には、買取サービスを行っているところもあるので、積極的に活用しましょう。
できる限り自らで不用品を処分する
買取をしてもらうことで差し引きの遺品整理の費用を抑えるのも大きく費用を抑えるコツですが、自分で家財やゴミをできる限り処分することも費用を抑えるコツです。全項目の費用の内訳でも触れましたが、見積金額を左右するのは物量です。なので、出来る限り処分することができればその分、運搬費用や梱包作業費用を抑えられますので搬出や処分が大変な大物家電や家具以外は処分することをお勧めします。
遺品整理の手順

遺品整理は、故人の思い出が詰まった品々を扱う大切な作業です。丁寧かつスムーズに進めるために、事前の準備から当日の流れ、そして整理後の手続きまで、しっかりと把握しておきましょう。
遺品整理の事前準備
遺品整理を始める前に、必要な準備を済ませておくことで、当日の作業がスムーズに進みます。まずは、関係者への連絡や日程調整を行いましょう。また、必要な書類や貴重品を保管する場所も確保しておきましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
関係者への連絡 | 家族や親族、故人の友人など、関係者への連絡を行い、遺品整理の日程を調整します。遠方に住んでいる場合は、電話やメールなどで連絡を取りましょう。 |
日程調整 | 遺品整理業者に依頼する場合、業者のスケジュールを確認し、遺族の都合と合わせて日程を調整します。自分たちで行う場合も、家族や親族の都合を調整し、十分な時間を確保しましょう。 |
貴重品の保管場所の確保 | 現金、通帳、印鑑、貴金属、重要書類などは、紛失や盗難を防ぐため、安全な場所に保管しましょう。専用の保管ボックスを用意するのもおすすめです。 |
必要な書類の確認 | 故人の保険証、年金手帳、銀行口座の情報、クレジットカードなど、必要な書類を確認し、整理しておきましょう。相続手続きに必要な書類も把握しておくとスムーズです。 |
遺品整理の方法の決定 | 遺品整理を業者に依頼するか、自分たちで行うか、あるいはその両方かを決定します。それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、最適な方法を選びましょう。 |
遺品整理当日の流れ
遺品整理当日は、貴重品の確認から始まり、不用品の分別、搬出、清掃まで、様々な作業を行います。それぞれの手順を事前に確認し、効率的に進めましょう。貴重品は、遺族立会いのもとで確認し、リストを作成しておくと安心です。
手順 | 詳細 |
---|---|
貴重品の確認 | 現金、通帳、印鑑、貴金属、重要書類などを確認し、リストを作成します。写真や動画で記録を残しておくのもおすすめです。 |
不用品の分別 | 遺品を「必要なもの」「売却・リサイクルするもの」「処分するもの」に分別します。故人の想いを尊重しながら、丁寧に仕分けましょう。 |
搬出・梱包 | 不用品は、自治体のルールに従って処分するか、リサイクル業者に引き取ってもらいます。必要なものは、梱包して新居に運びます。 |
清掃 | 遺品整理後は、部屋の清掃を行います。ハウスクリーニング業者に依頼することも可能です。 |
遺品整理後の手続き
遺品整理後には、様々な手続きが必要になります。故人の銀行口座の解約や公共料金の停止、相続手続きなど、漏れのないように確認しましょう。特に相続手続きは複雑な場合もあるため、専門家への相談も検討しましょう。
手続き | 詳細 |
---|---|
銀行口座の解約 | 故人の銀行口座を解約します。相続手続きに必要な書類を揃えて、銀行に手続きを行いましょう。 |
公共料金の停止 | 電気、ガス、水道などの公共料金の停止手続きを行います。各供給会社に連絡し、解約手続きを行いましょう。 |
相続手続き | 遺産の相続手続きを行います。相続人が複数いる場合は、遺産分割協議書を作成する必要があります。必要に応じて、弁護士や司法書士などの専門家に相談しましょう。 |
各種解約手続き | 携帯電話、インターネット、NHKなどの解約手続きを行います。各事業者に連絡し、解約手続きを行いましょう。 |
年金手続き | 故人が年金を受給していた場合は、日本年金機構に死亡届を提出します。また、遺族年金の手続きが必要な場合は、併せて手続きを行いましょう。 |
遺品整理業者を選ぶポイント

遺品整理は故人の大切な遺品を扱う作業であり、信頼できる業者に依頼することが重要です。業者選びを間違えると、高額な費用を請求されたり、遺品の扱いが不適切だったりする可能性があります。安心して遺品整理を任せるために、以下のポイントを参考に業者を選びましょう。
信頼できる遺品整理業者の特徴
信頼できる遺品整理業者は、以下の特徴を備えています。
項目 | 詳細 |
---|---|
古物商許可 | 遺品の中に買取可能なものがある場合、古物商許可を持っている業者であれば、買取と遺品整理を一括して行うことができます。 |
明確な料金体系 | 料金体系が明確で、追加料金が発生する場合は事前に説明してくれる業者を選びましょう。見積もりは書面で受け取り、不明な点は必ず確認しましょう。 |
遺品整理士の資格 | 遺品整理士の資格は、遺品整理に関する専門知識と技能を証明するものです。資格保有者が在籍している業者は、より専門的な対応が期待できます。 |
遺族に寄り添った丁寧な対応 | 遺族の気持ちに寄り添い、丁寧な対応をしてくれる業者を選びましょう。故人の思い出が詰まった遺品を大切に扱ってくれるかどうかも重要なポイントです。 |
実績と経験 | 豊富な実績と経験を持つ業者は、様々な状況に対応できるノウハウを持っています。ホームページなどで実績を確認したり、口コミを参考にしたりしましょう。 |
悪質業者に注意
残念ながら、遺品整理業界には悪質な業者も存在します。以下のような業者には注意が必要です。
- 格安料金を謳う業者:追加料金が発生したり、作業内容が不十分だったりする可能性があります。
- 強引な勧誘をする業者:契約を急がせる業者は避けた方が無難です。
- 安いが人が少なく時間がかかる業者:格安だが人件費を削るため十分な人員を揃えられず、予定よりも数日かかる業者もあります。この場合、遠方などの場合や立会できないなど、当初の予定を変更せざるを得ない場合があります。時間のなかなか取れない人は特に注意が必要です。
複数の業者から見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討することが大切です。見積もりは無料で行っている業者がほとんどなので、気軽に問い合わせてみましょう。相見積もりを取ることで、適正な価格でサービスを受けることができます。
見積りを見る際は、
・内訳がはっきりしているか(項目が理解でき明確か?)
・金額の根拠は明確か?(人件費がやたら高価格、根拠のない(単位が不明)数字はないか?等)
・追加料金はないか?
それぞれの内訳をしっかり確認し、遺品整理の内容に合った業者を選びましょう。
また、見積もり時に作業内容(梱包、搬出、清掃、形見分けのサポート、供養など)を具体的に確認し、追加料金の有無についても明確にしておきましょう。作業内容と料金が明確になっていることで、後々のトラブルを防ぐことができます。
まとめ
この記事では、遺品整理の定義から費用、手順、業者選びまでを詳しく解説しました。遺品整理は、故人の大切な遺品を整理する重要な作業です。ご遺族にとって精神的にも肉体的に負担が大きいため、無理なく進めることが大切です。
遺品整理の費用は、遺品の量や作業内容によって大きく変動します。不用品の買取やリサイクル、複数の業者から見積もりを取ることで費用を抑えることが可能です。信頼できる業者を選ぶポイントは、明確な料金体系、丁寧な対応、適切な資格の有無などを確認することです。悪質業者に騙されないよう、複数の業者を比較検討し、納得のいく業者を選びましょう。
遺品整理は、事前の準備、当日の作業、そしてその後の手続きまで、多くの工程があります。それぞれの段階で何をするべきかを理解し、スムーズに進めることが重要です。この記事が、遺品整理を控えている方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。